どうも、小麦粉ブログの時間ですよ！
みなさん小麦粉しっかり食べてますか？（しっかりって何だ…）

小麦粉を愛して20数年の木下(きのした) 顔写真

です。

さて。

長尾さんからのパスを受け止め、前回も予告した通り、
今回は「小麦粉界の不動の王者」
春よ恋についてご紹介しようと思います。

とはいっても、TOMIZでは不動の人気を誇る超人気商品なので、
「今さら何を…」と思う方もいるかと思います。

が！！

そんなコアな春よ恋ファンにも読み応えバッチリな
木下のウンチクを披露します。
とはいえ、ブログなので楽しく書いていきますね^^♪

まず、春よ恋は北海道の様々なエリアで作られている代表的な小麦ですね。

あたり一面の道産小麦です。絶景ですね。
え？待ち受け画面かって？ヒミツです。

春よ恋の生い立ちは
1989年に国産小麦をベースに開発が始まり、
様々な品種開発を経て、
12年後の2001年に、
や～～～～～～っと春よ恋という品種で登録されました。

（よく考えると干支一周してますね…）

品種登録というのは、
「新しい品種として世の中に紹介してOKですよ！」という
国からの正式な許可みたいなもので、

「収量（収穫量）が多いか」
「製パンにより向いている小麦か」
「障害や病気につよいか」

といった3つの審査項目があります。

これまた
本っっ当に難しい審査なのです。

どれだけ大変かと言いますと…。

1度に何十種類という小麦を育てて…。

年にたった1度の刈り入れでとれた小麦を
全種類審査して…。

ようやく候補に上がった小麦は、
最低でも3回（つまり3年）育て直して
本当に改良品種なのか確かめて…。

これは実際のとある関係者の方から聞いた話なのですが、
1つの小麦が品種登録されるまでに
おおよそ10～15年はかかるそうです。

その難しい審査を見事通過した春よ恋は
2001年から私たちの手に届くようになりましたが、
今（2018年）までに
たったの17年しか歴史がありません。

それなのに小麦粉の品揃え日本一！のTOMIZで
不動の人気No.1の座に君臨し続けるということは、
製パン適性がそれだけ良いということ。

全ての小麦粉を愛している私ですが、
春よ恋はパンを作るのに
「本当に適しているおすすめの小麦粉」なんです！

驚くほどのスピードでNo.1まで登りつめ、
その座を維持し続ける春よ恋ですが、

たまーーーーーーに。

「人気なのは知ってますが、なんで人気なの？特徴とかあるの？」

※写真はイメージです

と聞かれます。

そんな方に是非お伝えしたい。

私が思う春よ恋の人気の秘密は
ずばりコチラです！！！

★製パンに向く小麦
（※「製パンに向く小麦って何？」と思った方は前回の私の記事を見てくださいね♪）

★北海道産（国産）小麦なのに価格がリーズナブル

★焼いた後のパンの食感がもっちりしていて味にクセがないため、

カンパーニュでも

 菓子パンでも適応しやすい。

その他にも春よ恋を使用して、
中華麺やワンタンの皮・パスタ麺を作るお店もあるくらい、
大活躍な小麦粉なんです^^♪

ここまで万能ならそりゃあ人気ですよ。
私はまったく異論ないです。
初めてパンを作ろうかな？と考えている方は、
まずは春よ恋が断然お勧めです！

そして春よ恋でまず作ってほしいパンは
なんといっても食パンです。
食べたときのほのかな甘みと
鼻に抜ける小麦粉の香りを一番感じますね。

このレシピとか、オススメですよ！

「アルスター食パン型で作る基本の食パン」

ちなみに、春よ恋は通常8月の上旬～中旬に収穫されるので
今がまさにドンピシャです。

同じ小麦粉でもその年の収穫状況によって
味や風味が少し変わってくるという点は
小麦粉好きの私にとってはたまりません。

みなさんもきっと毎年の仕上がりを
楽しみにしているだろうなと思っています♪

★ここでさらに掘りすすめていきたい、マニア知識★

冒頭でお話した通り、「春よ恋は
北海道の様々なエリアで作られている代表的な小麦」なのですが、
北海道の広い敷地には
春よ恋を栽培するのに適していないエリアがあります。

そこが北海道斜里町（しゃりちょう）という場所。

他の北海道地域と比較して、夏が来る季節が遅く、
その時期まで待っていると雨が降ってきてしまい
収穫する前に小麦粉がダメになってしまう場所なのです。

ではどうやって収穫しているか？
というところなのですが、
実は日本で斜里町しか取り入れていない
「収穫方法」があります！

一般的な収穫方法は、
刈り入れ機で刈った後、稲から先端の小麦を取って
すぐに乾燥機で乾燥させる…

…ですが、

斜里町しか取り入れていない収穫方法は、
刈り入れ機で刈った後、
2～3日天日干ししてから乾燥機で乾燥させる

なのです。

この収穫方法を
「ウインドアロー農法（ヘイバイン農法）」というのですが、
斜里町がこの方法で収穫している理由には
やはり場所と気候が関係しています。

オホーツク海側に位置する斜里町では、
一般的な収穫時期まで待っていると、
雨に降られる確率が高くなるため、
他地域よりも早く刈り取ってしまう必要があります。

ただ、他地域よりも早く刈り取ってしまうと
通常の刈り入れ時期よりも
小麦の水分量が高い状態となってしまうため、

天日干しして水分量を他地域の小麦と同じくらいに
もっていくという作業が必要だそう。

すぐに機械で小麦を回収しないで
わざわざ天日干ししてそれをまた回収するとなると、
すごい手間だなぁと思います。

でも、そこまでしてでも春よ恋を栽培する理由は、
春よ恋がそれだけ多くの人から求められているからだし、
より多くの人に味わって欲しいと
斜里町の方が考えているからだと思います^^♪

今年収穫される春よ恋もきっと美味しいんだろうな…。

なんて、気が付けば小麦粉と愛犬のことを考えている日々です。

春よ恋には小麦粉だけでなく、全粒粉もありますので
こちらはまた別の機会にマニアックにご紹介しますね！

今回はここまでです。
春よ恋を自分がこうして紹介できるのは
やっぱり嬉しいなと思います。

次は長尾さんの番ですね！
次回もオススメのバター記事、
期待してますよっ！！

「春よ恋」に恋しました♪